どうも、こんにちは。
職人のたまご、奥村です。
少しずつ春が近づいてきましたね。
ようやく関市の寒い冬が終わると思うとホッとします。
ですが、これから花粉の季節。
くしゃみ、鼻水、目のかゆみ。
憂鬱ですが乗り越えるしかない!
さて、今日は職人が扱う道具のお話。
バフについて書きたいと思います。
もくじ
バフとは
(写真:仕上げ作業に使うバフ)
彫刻刀の仕上げとは、刃先についた削りかすを取り除き、鋭い切れ味を生み出す作業のことです。
この作業に欠かせない道具の一つがバフと呼ばれる円形の硬い布。
高速回転したバフに彫刻刀の刃先を当てることによって削りかすが取れ、キレイに磨かれます。
バフの特徴
(写真:バフは使用するごとに形状が変わる)
バフは使い続けるとカチカチに固まったり、削れて変形します。
これは彫刻刀の刃がバフに当たるときに生じる摩擦によるもの。
職人は摩擦によって変わってしまったバフの形や硬さに応じて、仕上げる角度や力加減を変えたりするのです。
機械では決してできない繊細な技術というわけですね。
職人のたまごのバフ
(写真:表面が荒く、ほつれがある)
表面が荒く、デコボコしています。
しかもカチカチに固まっている。
これでは彫刻刀の刃をキレイに当てることができません。
バフの整え方を熟練職人に習った
(写真:ほつれがなくなって整ったバフ)
最近、先輩職人にバフの整え方を習いました。
そうしたら、バフの表面がキレイになり、ほどよい柔らかさにすることができました。
今までの自分の整え方は何だったんだろう…。
きちんとできていないことにすら、まったく気づいていなかったという愚かさ。
今までカチカチのバフで仕上げてきた彫刻刀たち、ごめんなさい。
熟練職人の道は果てしなく遠いですね。
道具を巧みに扱うのも職人の腕
(写真:職人は使用する道具にも気を配る)
バフなどの道具を巧みに扱うことも職人の腕のひとつです。
けして仕上げる技術だけではありません。
特に1本1本手作業で彫刻刀を仕上げているので、道具を使いこなすことはとても重要。
バフは生き物。
これからは整ったきれいなバフで、1本1本の彫刻刀に最高の切れ味を生み出していきたいです!
ほじゃ、この辺で。