よしはる彫刻刀GXとマルイチ彫刻刀SXの違いを徹底解説

「よしはる彫刻刀GX」と「マルイチ彫刻刀SX」の違いを教えてください。

今回はこの質問にお答えします。

義春刃物株式会社とはどんな会社？

• 岐阜県関市に所在する創業100年以上の老舗彫刻刀メーカーで、学童用彫刻刀全国シェアNO.1を誇る。
• 職人が1本1本手作業で仕上げており、切れ味は一級品。
• 近年は、新感覚彫刻アート「シャインカービング」にも力を入れている。

よしはる彫刻刀GXとマルイチ彫刻刀SXの共通する特徴

（写真上：よしはる彫刻刀GX）

（写真：マルイチ彫刻刀SX）

上が「よしはる彫刻刀GX」、下が「マルイチ彫刻刀SX」の写真です。

一見、色が違うだけでどちらも同じに見えますね。

これらの彫刻刀の共通する特徴は下記の点です。

ケース

「安全性・携帯性・強度」を追求した、プラスチック製。

ロック機能があるので、カバンの中で、彫刻刀がバラバラになる心配はありません。

スタンド機構が付いており、取り出しやすい設計。

作業中もストレスなく彫刻刀を出し入れできます。

柄（持ち手）

柄（ハンドル）は、すべりにくく、使いやすさ抜群です。

素材は、「ABS樹脂＋エラストマー樹脂」の二重構造です。

刃のマーク

刃の形状マークで、刃の種類が一目でわかるので便利です。

すべり止めシート付

安全のためのノンスリップシートが付いています。

彫る時に、「版画板が動かないようにする」のが目的です。

なお、名前シールも付いています。

よしはる彫刻刀GXとマルイチ彫刻刀SXの違い

材質に注目してください。

この材質の違いが、「よしはる彫刻刀GXとマルイチ彫刻刀SXの大きな違い」になります。

GXとSXは刃の材質が違う

（写真：付鋼製のGXと全鋼製のSX）

両者を比べると、付鋼製のほうが切れ味が良く、耐久性にも優れています。

より詳しい説明は下記のページに書いています。

【彫刻刀の選び方】材質の違いについて

2016-10-26

よしはる彫刻刀GXのひと手間

（写真：よしはる彫刻刀GXの刃の表面をみがく、熟練職人）

「よしはる彫刻刀GX」は、「マルイチ彫刻刀SX」では行われていないあるひと手間が加えられています。

そのひと手間とは、「刃の表面を磨く」こと。

切れ味をつける前に、サンドペーパーで彫刻刀の刃の表面を磨きます。

（写真：サンドペーパーで刃の表面を磨く様子）

この作業には、とてつもなく高度な技術が必要です。

熟練職人の巧みな技があるからこそ、刃の表面をきれいに磨くことができるのです。

刃の表面を磨くことによって、見映えが美しくなるだけでなく、摩擦が少なくなるので、その分切れ味が増します。

どちらを買うか迷っている方へ

（写真：付鋼製のよしはる彫刻刀GXは切れ味抜群）

切れ味や耐久性に優れているのは、よしはる彫刻刀GX。

ただし、汗や水分の影響を受けるため、使用後は乾いた布で拭くなどの手入れをすると良いでしょう。

よしはる彫刻刀GXとマルイチ彫刻刀SXの違いをおさらいしましょう。

「よしはる彫刻刀GX」のほうが価格が高い理由。

それは、刃の材質の違いと、熟練職人によるひと手間が加えられているからです。

（写真：マルイチ彫刻刀SXも十分な切れ味がある）

「マルイチ彫刻刀SX」の切れ味が悪いということではありません。

こちらも、熟練職人によって1本1本手作業で切れ味を付けています。

したがって、お子様が木版画を彫るのに十分な切れ味があります。

以上、「よしはる彫刻刀GX」と「マルイチ彫刻刀SX」の違いについてでした。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

執筆者：奥村（職人）

「彫刻刀の種類がたくさんある…どうやって選べばいいの？」

そんなお悩みをもつ方は下記ページをチェックしてみてください。