どうも、こんにちは。
職人のたまご、奥村です。
僕は日々、彫刻刀に切れ味をつける作業を担当しています。
(写真:彫刻刀の刃先を高速回転するバフに当てると、切れ味がつく)
最近、ある実験をしてみました。
それは、「彫刻刀1本1本に、気持ちを込めながら作業する」という実験。
1本仕上げたら。
「きれいに仕上がったねぇ」
また1本仕上げたら。
「よく切れるねぇ」
またまた1本仕上げたら。
「おまえ、文句なしだわ」
と声をかけます(心の中で、ですけどね)
それを延々と繰り返すのです。
実際に、声をかけてみると。
不思議なことに、本当にキレイに仕上がります。
本当かよ!?って思うかもしれません。
けれど、本当なんです。
声をかけた彫刻刀を試し切りしてみると。
確かに、いつもよりよく切れるんです。
一般的に。
「思えば、その通りになる」
とよく言われます。
つまり。
ポジティブな思考なら、ポジティブな行動になる。
ネガティブな思考なら、ネガティブな行動になってしまう。
「思考は現実化する」ということですね。
今回、僕が行った「キレイだね」「よく切れるね」という声かけ。
これは彫刻刀に対する言葉というより、僕に対する自己暗示なのかもしれません。
「キレイだね」は「キレイに仕上げないといけないよ」。
「よく切れるね」は「切れ味をつけなければならない」。
と言い換えることができます。
実際、面白い現象を感じることができました。
声をかけながら作業すると、体が勝手に声をかけたとおりに動こうとするのです。
具体的には、「より慎重に・より丁寧に」作業をするようになりました。
自分から「慎重に・丁寧に」というよりも、体が勝手にその方向へ動いていく感じ。
不思議な感覚でした。
しかしその感覚は確かなものでした。
なぜなら、作業が終わったとき。
ものすごい疲労感に襲われたからです。
実際、作業後半は息切れをして。
「キレイだね」「よく切れるね」と声をかける余裕すらなくなりました。
そして案の定、切れ味がやや鈍っていました。
つまり。
声かけをしたことで、体が勝手に「上手に作業しよう」と集中力を上げた。
それが繰り返されたことにより、いつも以上に疲れる結果になった。
ということです。
本当に「思えばその通りになる」。
彫刻刀に「キレイだね」「よく切れるね」と愛情を注いでやる。
そうすると、本当にキレイに仕上がり、切れ味が鋭くなる。
貴重な経験でした。
「思えば、その通りになる」
この経験は、これからも使えそうです。
例えば、自分を変えたいとき。
なりたい姿をイメージしながら「自分ならできる」と鼓舞し続ける。
そうすると、本当になりたい自分になれる。
例えば、奥さんにキレイになってもらいたいとき。
今、キレイじゃなくても「キレイだね」と声をかけ続ける。
そうすると、本当にキレイになっていく…はず。
例えば、苦手な人と仲良くなりたいとき。
苦手意識を持つのではなく、何でもいいから興味や好意を示す。
そうすると、向こうも好意を示してくれるようになる。
「思えば、その通りになる」
あなたもぜひ、実践してみてください。
疑い深い人は。
まずは「思えばその通りになるんだ」と唱え続けてください。
そうすれば、その通りになりますよ♪
ほじゃ、今回はこのへんで。