こんにちは。
職人のたまご、奥村です。
今回は、すごく難しいことを考えてみました。
けれど、考えがまとまらない…。
ワケがわからなくなっちゃいました。
そんな僕の頭の中を、この記事でのぞいてみませんか?
型ばかり気にして本質を忘れるな
(写真:高速回転するサンドペーパーで彫刻刀の刃の表面を磨く様子)
ある日のこと。
小丸刀の刃を磨く作業をしているとき。
ふと、思い浮かんだことがあります。
「なんか、大事なことを忘れてるんじゃないか?」
違和感を覚えながら作業を続けていきます。
僕はこのとき、動かし方を気にして小丸刀を1本1本動かしていました。
「どう動かしたら上手にできるのか」
頭の中はそれだけです。
けれど、動かすことに気を取られすぎでした。
刃を磨いた後の小丸刀の姿を考えていませんでした。
最終的な小丸刀の姿、それは。
「刃の表面がキレイに磨かれて、形が美しく、切れ味があること」
型ばかりに気をとられていると、本質を見失いがち。
動かし方に意識を集中させていましたが、最終的な出来栄えはあまり意識できていませんでした。
フォームだけ意識していても、意味がない。
フォームを気にするにしても、何故このフォームがいいのか、「このフォームが完成すると小丸刀はどんな姿になるのか」を明確化する必要があると思います。
つまり、まとめると…。
「最終的にどんな形になれば良いのかを明確にせずに、動かし方だけに気をとられてはいけない」
ということですね。
でも、ちょっと待てよと。
じつはすでに、無意識の中に最終的な小丸刀の姿が落とし込まれていたかも知れない。
だからこそ、「どう動かすか」が大事になってくる。
そして、「どう動かすか」に意識を集中させる必要がある。
それはそれで理解できる…。
さぁ、頭がごちゃごちゃしてきました。
最終的な小丸刀の姿を明確化させるのは、特に、初心者に言えることかもしれません。
初心者は動かし方を覚える前に、まず完成後の姿を明確化させることが大切だと思います。
ある程度経験を積んでいくと、無意識の中に完成後の姿が植え付けられていくのかもしれませんね。
でも今回のように、経験者の僕でさえ動かし方にとらわれすぎて、完成後の姿をないがしろにしていたことに気づいたのも事実です。
ここから言えることは…。
「定期的に、正しいゴールを再認識する必要がある」
ということでしょうか。
とはいうものの、型から入るのも一つの手かもしれない。
先輩職人のフォーム(型)をマネして動かしていくうちに、小丸刀の良い出来栄えがわかってくることもあるのではないか。
「こうなるには、こう動かす」
「こう動かすと、こうなる」
はたして原理原則はどちらか?
それとも、どちらも原理原則か?
「そんなの、どうでもいいじゃん」と言われれば、それまでですが…。
色々と考えることが好きなんです、僕は。
「初心に帰る」という意味では、経験者でも今一度、意識して本質を明確化することが必要になってくると思います。
ということは、まず何よりも本質を知らなければ始まらない。
答えを探すよりも、最初から答え(本質)を知っていたほうが、よりスムーズに技術を習得できるのではなかろうか。
何を言ってるんだ、自分。
わけわからん。
今回はこの辺で。
最後までお読みいただきありがとうございました。