こんにちは。
職人のたまごの奥村です。
彫刻刀職人として、作業に明け暮れる日々。
淡々と彫刻刀を製造しています。
僕の部署は「仕上げ作業」と呼ばれています。
彫刻刀の刃先のバリを取り除き、切れ味を生み出す工程です。
完成品を触ってみることが大事
彫刻刀の製造工程はたくさんあります。
- 材料の鋼板をプレス機で彫刻刀の形に抜く作業。
- 平たい刃を丸や三角に曲げる作業。
- 彫刻刀の刃を頑丈にする焼き入れ作業。
- 刃を付ける作業。
- 切れ味を付ける作業。
- 柄を付ける作業。
- 検品する作業。
- 梱包する作業。
1本の彫刻刀は多くの工程を経て完成します。
したがって、自分の部署だけでなく、他の部署のことも詳しくなることが大切だと思います。
特に、完成した彫刻刀を実際に手に取り、木版を彫ってみると良いですね。
- 切れ味がどんなものか。
- 彫り心地はどうか。
実際に触るだけで、いろんな発見があると思います。
例えば、僕がやっている「仕上げ作業」の場合。
完成品を使ってみたときに、どの角度が一番彫りやすいかがわかると、実際に切れ味を付けるときのバフに対する刃の角度や当て方の参考になります。
何も考えずに切れ味を付けるのではなく、完成品の姿を鮮明にイメージしながら作業をすると良いと思います。
彫刻刀職人のゴールを明確にしよう
他の工程もやってみると良いですね。
材料の鋼板をプレス機で刃の形に抜いてみたり、柄を付けてみたり。
他の部署の作業をやることで、より一層自分の作業を丁寧に行うようになるのではないだろうか。
そして、完成した彫刻刀とはどういうものなのかというゴールを知ることの大切さ。
彫刻刀職人として、もっと視野を広げて作業に取り組みたいと思います。
最後までお読みいただきありがとうございました。