ずっと、ペンチだと思ってました


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どうもこんにちは。

職人のたまごの奥村です。

 

僕は毎日、仕上げ作業をしています。

仕上げ作業とは彫刻刀の刃についているバリを除去して切れ味をつける工程のことです。

バフと呼ばれる硬い布に彫刻刀の刃を当てることでバリが取れるのですが、非常に繊細な作業でレベルの高い技術が求められます。

 

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(写真:彫刻刀の刃をバフに当てている様子)

 

さて、今回は仕上げ作業で使う職人の道具をご紹介します。

それが、こちら。

 

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(写真:ペンチではありません)

 

これは「やっとこ」という工具です。

「やっとこ」は主に針金や板金などを挟むための工具だそうです。

 

「やっとこ」は漢字で書くと「鋏」、「奴床」、「矢床」と当てられるそうです。

「鋏」はハサミとも読みますね。

 

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(写真:「やっとこ」に彫刻刀の刃を挟む)

 

恥ずかしながら僕は「やっとこ」のことをずーっとペンチだと思っていました。

もちろん写真の工具はペンチではありません。

 

「やっとこ」とペンチの違いは物を挟むものか切断するものかによるそうです。

ペンチは物を切断する役割がありますが、「やっとこ」にはそれがありません。

 

最初、先輩職人から「やっとこ」と聞いた時。

 

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ハテナが浮かびました。

「なんで「やっとこ」っていうの?」

 

そこで、「やっとこ」の語源を調べたところ。

昔、鍛冶屋が焼けた鉄などを挟むのに「焼床鋏(やきどこばさみ)」と呼んだことが始まりだそうです。

焼床・・・やきどこ・・・やっとこ。

このように言葉が出来上がっていったそうです(諸説あります)。

 

 

彫刻刀の刃に切れ味を宿すためには「やっとこ」は欠かせない道具です。

日常でほとんど使うことのない工具を使うことができるなんて、貴重な経験ですよね。

これからも「やっとこ」を使って彫刻刀の刃に切れ味を宿していきます!

 

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ほじゃ、今回はこの辺で。