【職たま日記】刃の形をととのえる難しさ

どうも、こんにちは。

 

 

職人のたまご、奥村です。

 

岐阜県関市の冬の寒さは半端ないですね。

僕は岐阜市に住んでいるのですが、関市との気温差が3度ほどあります。

朝、車で関市に入ると一気にフロントガラスが曇るので困ったものです。

とはいえもう2月も半ば。

少しずつ、春が近づいていると思うとなんだかホッとしますね。

 

 

サンドペーパーで彫刻刀の刃を整える作業

 

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(写真:サンドペーパーで彫刻刀の刃の表面を整える様子)

 

 

さて今日は、彫刻刀の刃を整える作業のお話です。

サンドペーパーを使って刃の形が悪いものを直していきます。

現在、僕は中丸刀の刃を整える作業をしているのですが、

これがなかなか上手にできません。

 

 

(写真:中丸刀の刃は丸いのが特徴)

 

 

中丸刀は丸い形なので、力加減や角度の調節などが非常に難しいです。

丸い形に沿ってサンドペーパーに当てなければならないので大変。

 

熟練の職人は1回当てるだけで、完璧に形を整えることができます。

しかし僕はそうはいきません。

2回、3回と当て直さないと形を整えることができないのです。

1回で完璧に決まるのはまだ10本中2,3本です。

 

 

 

 

サンドペーパーに刃の表面を当てる感覚を何回も練習して養う必要があります。

さすがにこの作業は頭であれこれ考えるよりも、数をこなして体に感覚を刷り込ませていくしかありません。

 

 

練習

 

 

しかし、汚いフォームで練習しても意味がありません。

野球のバッティング練習をするのにボール球ばかり振っていてはダメですよね。

それと同じで、きちんとポイントを押さえて取り組まないと、いつまでたっても上達しないと思います。

 

 

 

 

では、サンドペーパーで刃を上手に整えるポイントは何でしょうか?

たくさんあると思いますが、僕が今すぐに意識すべきポイントがあります。

それは毎回、同じところに彫刻刀の刃を置くことです。

 

僕は気づいたのです。

彫刻刀の当てる位置が毎回違うことを。

具体的には無意識に当てる位置が下がってきてしまっているということです。

 

位置が下がると角度が変わってしまいます。

そうするとその角度に合わせた手の動きが必要になります。

 

 

(写真:本数を重ねるたびに無意識に当てる位置が下がる)

 

 

ですが僕の場合、位置が下がってきてても、角度に合わせた手の動きができていないのです。

無意識に下がっているので、角度が変わったことに気付かない。

本数を重ねるたびに失敗する原因がこれでした。

 

無意識に当てる位置が下がっていることに気づいたことにより、

ペーパーに刃を当てる最初の位置を常に同じ場所に保つことを心がけました。

そうしたら、一発で整えられる回数がグンッと増えました。

 

 

 

 

僕がサンドペーパーで刃を整えるのが上手にできなかった理由は、無意識に当てる位置が下がってきたからでした。

あぁ、気づいてよかった…。

 

ですが次の問題が…。

また無意識のクセを発見してしまいました。

これについてはまた機会があれば書きたいと思います。

何はともあれ。

少しずつですが着実に進歩しています。

ゾウの一歩というよりもアリの一歩くらい進歩は小さいですが。

毎日コツコツと一歩ずつ前へ進んでいきます。

 

 

ほじゃ、今回はこのへんで。