技術習得のコツを発見!

こんにちは。

職人のたまご、奥村です。

 

 

僕が3年前に書いた記事。

その中で、こんな文章を見つけました。

 

いくら動作をマネしたって、感覚が違うわけですから。

サンドペーパーに刃を押し付ける力加減などは、目で見てわかるものではないですよね。

2017.3.16 【職たま日記】彫刻刀の刃を上手に整えるために、サルになってみた

 

「職人のたまごが熟練職人の手の動かし方をマネしても、上手にできっこない」

あれから3年経った今でも、その通りだと思っています。

技術習得のコツを発見

 

2020年2月、新しい発見がありました。

それは、「意識の向きを変える」という自覚です。

 

「何それ?」って感じですよね。

感覚を文字で伝えるのは難しいんです…。

 

という言い訳は、さておき。

 

例えば、消しゴムで文字を消すとき。

「押す」ときに消す意識がありますか?

「引く」ときに消す意識がありますか?

 

例えば、ノコギリで木を切るとき。

「押す」意識で切っていますか?

「引く」意識で切っていますか?

 

何が言いたいのかというと…。

どちらの意識で動かしても、「動作自体は、ほぼ同じに見える」ということ。

そして、「動作は同じに見えても、感覚は全く違う」ということです。

 

「どちらが正しい」というのはありません。

なぜなら、どちらでも消したり切れたりできますからね。

 

大事なのは、「自分にとって、どちらのほうがうまくできるのか」ということ。

 

消しゴムだったら、よく消せるほう。

ノコギリだったら、よく切れるほう。

 

これらの動作がうまくできたということは、その動作が自分にとっての正解となるはず。

 

 

彫刻刀も同じ原理かも。

僕の動作が熟練職人と全く同じ動作に見えても、動かす意識が違う可能性があります。

熟練職人が力を抜く局面で、僕は逆に力を加えているかも知れません。

 

もし、うまくいかないときは「意識の向きを変える」、つまり、逆の動作をしてみてはどうだろうか?

力を入れる局面を、力を抜く局面に変えてみるように。

すると案外、すんなりと上手にできちゃったりするかもしれません。

 

つまり。

「押してダメなら引いてみろ」

ですね。

原理原則に忠実たれ!

 

昔、とある知人女性に、恋愛話をされたことがあります。

「最初はね。あの男に毎回猛アタックされて、うっとうしいと思ってたんだよ。

けど、急にアタックされなくなったら、さびしくなっちゃって、あいつのこと気になり始めちゃったんだよね。

んで、気づいたら好きになってた」

 

結局、その女性と男はめでたく結ばれる始末。

 

今ではその原理がよくわかります。

 

「押してダメなら引いてみろ」

 

恋愛においても効力抜群。

 

けれど僕は、彫刻刀の技術を磨くために、この原理を使おうと強く思う次第。

 

最後までご覧いただきありがとうございました。