こんにちは。
彫刻刀職人の奥村です。
本記事は、小学校の先生向けの記事となります。
もくじ
小学生の子どもは彫刻を使うのが初めて
(写真:義春刃物の彫刻刀は学童用彫刻刀全国シェアNO.1!)
大人にとっては当たり前のことでも、子どもにとっては新鮮なこと。
よくありますよね。
彫刻刀も同じです。
大人は、彫刻刀の持ち方や使い方をある程度知っています。
ですが、初めて彫刻刀を使う児童はどうでしょうか?
持ち方はもちろん、版画とは何かすらわかっていない可能性があります。
ひとつずつ教えていく必要があるので、先生は大変ですよね。
しかし、ある程度子どもの行動を想定しておけば、指導がしやすくなるかもしれません。
例えば、彫刻刀の場合。
などなど。
彫刻刀に関する内容を細かく挙げればキリがありません。
ですが、大まかな予想を立てておくことで、少しでもケガのリスクを抑えることができるでしょう。
子どもの行動を想定してみましょう
(写真:「鉛筆をにぎるように」と言われても、そもそも正しい握り方ができていない場合もある…)
では、実際に子どもがやりそうなことを想定してみましょう。
ここでは一番注意が必要な「彫刻刀の扱い方」を例にしてみます。
- 彫刻刀をケースから取り出すとき
- 彫刻刀の持ち方
- 彫刻刀の使い方
- 作業中
- 片付け方(彫刻刀をしまう、木くずの処理)
5つの例を想定してみましょう。
彫刻刀をケースから取り出すとき
- 彫刻刀をケースから出すときに、刃を触って取り出そうとする。
関連記事:【小学生の先生向け】小学生が彫刻刀をケースから取り出すときに注意すべきこと
彫刻刀の持ち方
- 彫刻刀を裏表逆に持っている
- 彫刻刀の柄を持つ位置が前過ぎる
- 彫刻刀を持った指に力を入れすぎる
彫刻刀の使い方
- 刃が動く方向に手を置いている
- 彫るときに力を入れすぎる
作業中
- 彫刻刀を持ちながら歩き回る
- 正しい持ち方が崩れている
- 木版を支えるほうの手が刃の動く方向に置かれている
関連記事:小学校の先生が知っておきたい!子どもが彫刻刀を使う上での注意点
片付け方
- 木くずが机の上や床に散らばっている
- 彫刻刀をきちんとケースにしまえている
関連記事:小学校の先生が彫刻刀の授業後の片付けで確認すべき3つのこと
一番気を付けるべきこと
(写真:作業中は先生の目が届きにくい)
ケガのないようにするには、特に「作業中」に注意を払ってください。
子どもは夢中になると、正しい持ち方や使い方を忘れてしまいがちです。
そこで、先生がその都度、注意喚起することで、ケガをしない環境を作ることができるでしょう。
くどいくらいに、注意喚起することをおすすめします。
このように、児童が彫刻刀を使うにあたって、「どんなところにつまずくのか、どんなところに注意が必要か」を事前に想定しておくと良いですね。
この記事が小学校の先生のためになれば幸いです。
最後までお読みいただきありがとうございました。