こんにちは。
職人のたまご、奥村です。
僕が職人の世界に飛び込んで、2年9か月。
必死にこの世界になじもうと、努力してきました。
今振り返ると、困難の連続だったと思います。
文字通り、血と汗と涙を流してきました。
(写真:彫刻刀に切れ味をつける「仕上げの工程」)
作業中に、切り傷をたくさん作ったり。
作業中に、冷や汗、アブラ汗をかいたり。
作業外で、泣きじゃくったり。
今思い返すと、苦い経験をたくさんしてきたんだなと感じます。
けれどその中で、たくさんの宝物を見つけました。
(写真:職人仕事は、髪の毛を切るのを忘れるくらい大変)
印象的な経験
特に「技術を習得する過程」を経験できたのは大きいです。
- どのように技術は、形成されるのか。
- コツとはなにか。
- 「とりあえず、数万回理論」の考案。
- 生産性を高めるためのプチ実験。
(写真:とにかく毎日、考えながら作業していました)
今、職人のたまご日記を振り返ってみると、僕がいかに技術習得に手こずってきたかがわかります。
けれどその中で、できないことができるようになった喜びを味わえたのも事実。
悪戦苦闘しながらも身につけたものは、僕にとってかけがえのない宝物です。
義春刃物は良い会社
人にも恵まれました。
職人の世界は、初めてのことだらけ。
右も左もわからなかった僕に、先輩職人のみなさんが、温かく導いてくれました。
(写真:僕に技術を教えてくださった先輩職人の武藤さん)
「義春刃物は良い会社」という噂をよく耳にします。
それは、会社のみなさんの温かさがあってからこそ。
僕は本当に、皆さんに助けられました。
改めて、感謝の気持ちが込みあがってきます。
(写真:創業100年以上を誇る義春刃物)
この「義春刃物は良い会社」という噂。
よくよく考えてみると、その噂の発信源は僕でもありました。
僕は知人に、「うちの会社は本当に良い会社だよ」と言っていたのです。
もちろん、営業トークではないですよ?
本心で言っていたのです。
自然と「良い会社」と言える会社に勤められるほど、幸せなことはありません。
改めて、感謝したいです。
(写真:最高の会社で最高の製品を作る)
感情豊かな毎日
職人のたまご日記を書いて以来。
たくさんの僕のイラストたちを使ってきました。
例えばこんなのとか。
言ってみれば、僕の化身です。
そこで、どのイラストがどのくらい使われたのか、ランキングにしてみました。
数える対象は、この記事以前の36記事。
アイキャッチ画像を集計します。
(写真:記事の顔となる画像のこと)
第7位 ふつう顔「0記事」
「こんにちは、職人のたまごの奥村です」
最初のあいさつでよく使っていました。
アイキャッチ画像で使うことはありませんでしたが、我ながら、さわやかでイイ感じのイラストだと思いました。
第6位 なるほど納得顔「1記事」
疑問をいただいてそれを解決したとき。
思わず「なるほど~!」と思う場面が何度もありました。
物事を考え、答えを導き出す瞬間はいつ感じてもイイものですね。
第5位 いやらしい真顔「2記事」
一見、優しいまなざしに見えます。
けれど僕にはどうしても、「腹黒い瞬間」に見えて仕方ありません。
何か思わし気に見つめる姿が、なんとも面白おかしい。
同列3位 疑問顔「7記事」
初めてのことだらけで、毎日が疑問の連続でした。
その疑問に対して、自分がどう解決していくか。
中には、手ごわい疑問もありました。
必死に考え、答えを導き出すのは楽しかったなぁ。
同列3位 イエーイ顔「7記事」
いわゆる「調子に乗っている姿」ですね。
悩み続けた疑問が解決したとき、舞い上がることもしばしば。
たまに天狗になることもありました。
けれど、この喜びが、原動力になったのも事実。
次のステップへ進むためのイラストだったなぁと思います。
同列1位 ガーン顔「8記事」
職人仕事に対して、慌てふためくことが多々ありました。
マジかよ!と焦ることもある。
ガーン!と落ち込むこともある。
このイラストの表情が、職人仕事に悪戦苦闘していた日々を物語っています。
同列1位 笑顔「8記事」
悪戦苦闘する中で、仕事の喜びを感じていました。
職人として、レベルアップしたり。
仕上げた彫刻刀が、めちゃくちゃ切れ味が鋭かったり。
もがき苦しんだ毎日の中にも、晴れやかな笑顔がたくさん咲きました。
ランキングを見てみると…
こうして見ると。
いかに「感情豊か」だったかがよくわかります。
何かに悩む姿。
それを解決して喜ぶ姿。
失敗してガーンとなる姿。
全てを忘れ、笑顔がこぼれる姿。
とにかくずっと悩んで、喜んで、ガーンとなって、笑顔になっていました。
それだけ充実した日々を過ごしていた、ということだと思います。
特に、「慌てふためいた後の笑顔」が印象的です。
「仕事終わりのビール」が格別に美味しいように、「困難終わりの笑顔」も病みつきですよ。
職人仕事に戸惑いながらも、何かを達成したときに笑顔ほころぶ。
そんな状況が、今でも鮮明に思い浮かびます。
心臓が縮んでからの…。
開き直りの笑顔。
ホント、こんな毎日でしたよ(笑)
サヨナラ2018年
怒涛の日々を過ごす中で、2018年が終わりを告げようとしています。
僕個人の感想として。
今年は、会社に貢献できず、悩んでばかりの1年でした。
それでもあきらめず、前に進もうと思います。
先の見えない未来でも、突き進むしかない。
腹をくくって、2019年を迎えたいと思います。
(写真:共に汗を流した道具)
ここまで読んでくださり、ありがとうございました。
以上をもって、2018年の職人のたまご日記は幕を閉じます。
来年は、僕はもちろん、みなさんにとっても素敵な1年になることを心から願っています。
最後は、笑顔で♪
ほじゃ、今年はこのへんで。