僕が作業スピードを早めるために行った1つの方法

どうも、こんにちは。

 

職人のたまご、奥村です。

 

相変わらず寒い日が続きますね。

関市では先日ついに雪が積もりました。

雪が積もる中での車の運転はものすごく怖いですね。

できればもう雪は降ってほしくないものです。

 

(写真:仕上げ作業の様子)

 

さて、熟練職人になるために毎日彫刻刀を仕上げています。

職人のたまごの僕としては、少しでも早く先輩職人に追いつきたいと思っています。

 

ですが先輩の皆さんはすでに熟練。

今の僕の力量ではとてもじゃないですが技をマネすることができません。

 

先輩職人のすごいところは、仕上げるスピードが早いうえに正確なのです。

僕の場合、スピードを早めると正確さが欠け、正確さを求めるとスピードが遅くなります。

スピードを早めながら正確さを追い求めていきたいのですが、そう簡単にはいきません。

 

 

そこで僕はまずスピードを早める努力をしようと試みてみました。

とはいえ、どれくらいの早さが良いのか全く分かりません。

なので先輩職人の仕上げるスピードを参考にしようと思いました。

 

ですが僕も作業をしている身。

作業を止めて先輩職人の仕上げをずっと見ているわけにはいきません。

 

それでもなんとかして先輩職人のスピードを知りたい。

そう思って考えたのが、仕上げる「音」を聴くことでした。

 

(写真:彫刻刀の刃をバフに当てると音が鳴る)

 

仕上げ室は常に彫刻刀を仕上げる音が鳴り響いています。

「シャー、シャー」という流れるような音だったり、

「シャッ、シャッ」という刻むような音だったり。

彫刻刀の刃の形によって仕上げ方が異なるので音もいろんなリズムで聴こえてきます。

この音を頼りに先輩職人のスピードとリズムを参考にしようと思いました。

 

 

先輩職人の音を聴いていると。

音のリズムに途切れがないことが判明しました。

 

具体的には、1本の彫刻刀を仕上げたら次の彫刻刀をすぐに仕上げているということ。

僕の場合、1本仕上げたら小休憩をはさんでまた1本仕上げています。

秒数にすると1秒弱休憩しています。

それに対して先輩職人は0.5秒くらいしか間が空いていません。

1日に何千本と仕上げることを考えれば、たった0.5秒の差でも大きな差となります。

 

(図:1本仕上げて次の仕上げに移るまでの時間の違い)

 

この差を埋めるべく、先輩職人の音に合わせて僕も一緒に手を動かしてみました。

そうすると…。

はい。ムリ(笑)

先輩職人のスピードにまったくついていけません。

 

 

特に1本終わって次の彫刻刀を準備するときに、

僕はあたふたしてしまいます。

そして慌ててしまい、最終的に彫刻刀を床にぶちまける始末。

完敗です。勝負してないけど。

 

とりあえず先輩職人のスピードは今の僕ではムリということがわかりました。

だとすると、僕がこれからスピードを早めるためにしていくことは…。

1本終わって次の1本を仕上げる準備フェーズを早めること。

そのために意識すべきは、一定のスピードを保ちながらリズムを途切れさせないことかな。

 

 

彫刻刀を仕上げているとき、

まるで軽快な音楽が流れているかのごとく、

リズムを途切れさせずに仕上げていきたいと思います。

 

さて今日も頑張りましょう!