心得よう!体の痛みは道具の痛み

こんにちは。

職人のたまご、奥村です。

 

最近、体の疲労が溜まっています。

ストレッチで体をほぐしているのですが…。

それを上回る勢いで、疲労感が襲ってきます。

 

特に疲労が濃いのが、握力。

ヤットコを持つ手に、力が入らなくなるほど。

 

握力がなくなるのは、今までありません。

ではなぜ、最近になって握力の疲労が溜まったのか?

 

答えはわかっています。

ヤットコです。

ヤットコが原因で、余計な握力を使わざるを得なかったのです。

※ヤットコとは何か?

 

ヤットコの不具合

(写真:高速回転するバフに、ヤットコではさんだ彫刻刀の刃を当てる)

 

ヤットコで、彫刻刀の刃をはさみます。

この状態で、高速回転しているバフに刃を当てます。

すると、刃先のバリがとれて切れ味が付きます。

 

バフに当てる時は、ずっと刃をヤットコで握り続けています。

握り続けていないと、どうなるか。

刃があらぬ方向へ飛んでしまいます。

そして、最悪の場合、自分に刃が飛んできてしまう…。

危険ですよね。

だから僕は、刃が飛んでいかないようにギュッと握っているのです。

 

(写真:刃が飛んでいかないように握りしめる)

 

けれど、最近はギュッと握る力が強くなっています。

理由は、ヤットコではさんだ刃がグラグラ動くから。

 

普通、ヤットコではさむと刃は動きません。

ですが、どれだけ強くはさんでも、刃がヤットコの中で動いてしまうのです。

 

この状態でバフに当てるとどうなるか。

刃が不安定に動くので、きちんと刃先のバリをとることができません。

それどころか、ヤットコから刃が飛んでしまいかねません。

 

 

では次に。

なぜヤットコで握っても刃がグラつくのか?

それは、刃をはさんでいる部分の摩耗によるものです。

 

(写真:長い間、彫刻刀の刃をはさみ続けてきたヤットコ)

 

長い間、刃をはさみ続けてきたことで、ヤットコの面が少しずつくぼんできたのです。

というわけで、刃がグラつく原因は、ヤットコの面のくぼみによるものと言えます。

 

(写真:ヤットコの面がくぼんでいる)

 

ではこのヤットコはお役御免か。

否。

しっかりケアしてあげれば、長く使えます。

具体的には、ヤットコの面をくぼんだ深さまで削り取ること。

そうすると、再び平らな面ができあがるというわけです。

 

 

ということは…。

握力を余計に使い、疲労感にさいなまれている原因。

これは、ヤットコのケアをおこたった自分にある…。

 

これを機に、道具のケアをしっかりしようと心に決めた次第であります。

 

最後までお読みいただきありがとうございました。